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株式会社夢空間研究所は建物の設計・施工を専門とする会社です。
夢空間研究所

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地盤改良・調査 夢空間研究所


11.断熱工事計画 断熱材比較 

断熱工事価格



−−−−2.躯体の断熱性能 断熱材−−−−

断熱材は熱伝導率により6つに区分されています。
断熱区分

断熱断面施工例建物で使用した断熱材は

床面
断熱材区分C フクビ化学工業 フクフォームN  厚さ85mm
屋根面
断熱材区分C フクビ化学工業 フクフォームルーフ厚さ85mm
壁面
断熱材区分A-2 旭ファイバーグラス マットエース10k厚さ100mm

上記3種類を右図のように施工しています。

2階のオーバーハングした床部分は冷たさを感じやすい部分なのでマットエースを2枚重ねにしています。
等級3の基準表と照らし合わせ基準のチェックをします。
この施工例は気密住宅以外の住宅です。
使用断熱材の区分で下記表に当てはめると必要厚さが確認出来ます。

屋根部の必要厚さ75mm  <  施工厚さ85mm            OK
壁面の必要厚さ60mm   <  施工厚さ100mm           OK
外気に接する部分の床80mm<  施工厚さ100×2(2枚重ね部分)   OK
その他の床部分45mm   <   施工厚さ85mm           OK
気密住宅

断熱工事使用材料の数量と価格
床面断熱材 区分C   フクフォームN  =  50.78u  80,000円  
壁面断熱材 区分A−2 マットエ−ス10K = 212.08u 100,000円
屋根面断熱材区分C  フクフォームルーフ =  60.17u  80,000円 
                       断熱材価格


断熱工事施工費
床面50.78u+壁面212.08u+屋根面
60.17u=323.03u         
※フクフォーム・マットエース共、施工副資材の必要がほとんどなく、
 施工の難易度が低いため、均一施工費で算出しています。
                  

断熱施工費


断熱工事価格



−−−−−−−等級4の断熱仕様−−−−−−−−

施工例建物の断熱等級を等級4に変えた場合

等級4表


気密層工事費合計  
等級4は気密住宅が必要条件(気密層C値ページ参照)   230,000円
床面断熱材    区分Eジュピー66mm  (基準厚さ65mm)        185,000円
壁面断熱材    区分Bマットエース16k100mm  (基準厚さ65mm) 160,000円
屋根面断熱材   区分Eネオマフォーム66mm2枚重  (基準厚さ130mm)  405,000円

                                等級4 断熱材



断熱工事施工費
床面施工費 50.78u 止め付け用ピン材含む                  25,000円
壁面    212.08u 等級3壁面と変わらず。                 70,000円
屋根面   60.17u 垂木高120mmに130mm断熱材 対応造作工事含む  95,000円

等級4施工費

     
                       等級4断熱価格



−−−−緩和措置を運用した場合の等級4−−−−

上リンク赤字で書かれた緩和基準を元に等級4の断熱材を算出します。

床面=床下地合板(根太無し施工)のため緩和処置運用
等級4断熱区分Cのその他の床規定90mmを
81mmに読み替え可能のため等級3と同等
断熱材区分C フクビ化学工業 フクフォームN  厚さ85mm         80,000円

壁面=マットエース16kは緩和基準(トレードオフ)運用せず。
断熱材区分B 旭ファイバーグラス マットエース16k100mm      160,000円

屋根面=トレードオフ運用 開口部熱貫流率4.07以下のため (開口部 トステム デュオPG仕様)
等級4断熱区分E屋根規定130mmを
65mmに読み替え可能
断熱材区分E 旭化成建材 ネオマフォーム66mm              200,000円


熱抵抗基準の緩和 断熱材


断熱工事施工費
床面施工費 50.78u 等級3壁面と変わらず。                 15,000円
壁面    212.08u 等級3壁面と変わらず。                 70,000円
屋根面   60.17u 若干の副資材あり。                   25,000円
緩和措置 断熱工事価格
               


勾配天井写真

施工例建物は、2階を屋根勾配なりに仕上げた小屋裏を持たない構造になっています。木造建物の断熱工事は断熱材表をみても明らかなとおり、屋根面での断熱厚さが一番おおきな数字になっています。

天井裏のある収まりでしたら、グラスウールの3層重ねなら10kでも16kでも等級4に対応する事が出来るのですが、充填断熱の場合、垂木のh寸法内に断熱材を収めるのが合理的な構造です。

等級4緩和措置無しの断熱工事は、化粧天井面(見えるところ)のみ垂木h寸法を木工事により拡張した内容の施工費です。このような収まりの場合、屋根面のみを外張断熱にして垂木をすべて現しにするという方法もあります。

ただ等級4の断熱材表数値の外張り断熱と充填断熱と比較してみると、外張断熱に変えても厚みは15mmしか薄くなりませんので、やはりネオマフォームを2重に施工しなければなりません。
木工事も野地板を2重張りにする必要があり、それに関わる施工が加わりますので、断熱工事に関わる工事費総額は140万円位が想定されます。価格面の比較だけだと充填断熱のほうが有利になります。


下記円柱グラフは断熱工事3タイプの施工費と材料費を比較したものです。真ん中の緩和措置運用の等級4は窓の断熱性が高ければ屋根の断熱材の厚さは半分でもいいよ。というものですが一体だれのための基準なのでしょう?とりあえず省エネルギー対策等級は最高等級です。と胸を張るため以外の使い道があるのでしょうか?

断熱費比較


※断熱区分Eの断熱材ジュピー及びネオマフォームは旭化成建材の断熱材です。区分Eの断熱材ではおそらくトップシュアだと思われます。http://www.asahikasei-kenzai.com/product/wood/insulation.html
マットエース10k、16kは旭ファイバーグラスのグラスウール断熱材です。(株)マグもよく使われています。両社とも10kタイプのグラスウールから生産シフトを16kに変えているようです。近い将来には住宅用グラスウール10kは姿を消しそうです。