TOPへ戻る |
断熱工事計画その2 |
断熱材の素材としての能力は数値化されています。(財)建築環境・省エネルギー機構の
データによると
グラスウール10Kタイプ =0.043kcal/(m・h・℃)
ポリエチレンフォームB種 =0.039kcal/(m・h・℃)
約10%程、ポリエチレンフォームB種のほうが、素材としての断熱能力が高いことがうかがえます。
※単位の説明 kcal/(m・h・℃)とは、材料の厚さ1mあたりに1時間(h)でどれだけ熱量が伝わるかという、熱伝導率です。 数値が小さい程、熱を伝えにくい素材であるといえます。
|
各種材料の熱伝導率 |
|
アルミニウム |
180 |
kcal/(m・h・℃) |
コンクリート |
1.1〜1.4 |
kcal/(m・h・℃) |
板ガラス |
0.7 |
kcal/(m・h・℃) |
石膏ボード |
0.12 |
kcal/(m・h・℃) |
木材 |
0.1〜0.16 |
kcal/(m・h・℃) |
※断熱材となりうるのは、0.1kcal/(m・h・℃)以下の素材です。
木材はぎりぎりで断熱材の仲間ですね。
|
|
熱伝導抵抗
実際に断熱材として使用する場合、素材と厚みの組み合わせにより能力が決まります。
断熱材の能力は熱伝導抵抗により表されます。
熱伝導抵抗(m2K/W)=素材厚(m)÷熱伝導率(W/mK)
※熱伝導率(W/mK)=kcal(m・h・℃) |
グラスウール10Kタイプ、厚さ50mmの熱伝導抵抗は
0.05m÷0.043W/mk=1.1627m2k/W ですから、
同じ熱伝導抵抗を持つ、ポリエチレンフォームB種の厚みは Xm÷0.039W/mk=1.1627m2k/W→Xm=0.045m=45mmとなります。
|
記号別の断熱材の種類
断熱材は素材1つ1つの熱伝導率の数値から熱伝導抵抗を計算していくものではなく、
実際は記号により断熱材能力のランク付けがなされています。
A-1からFまでのランクがつけられていますが、
それぞれのランクで代表的な断熱材を表記してみました。
Fが一番薄く使える素材です。
|
記号 |
熱伝導率W/mk |
代表的な断熱材 |
商品名 |
A-1 |
0.052〜0.046 |
|
|
A-2 |
0.050〜0.046 |
グラスウール10K |
マグシルバー |
B |
0.045〜0.041 |
ポリエチレンフォームB種 |
サニーライト |
C |
0.040〜0.035 |
ビーズ法ポリエチレンフォーム1号 |
フクフォーム |
D |
0.034〜0.029 |
押出法ポリエチレンフォーム2種 |
スタイロフォームB2 |
E |
0.028以下 |
押出法ポリエチレンフォーム3種 |
スタイロエース |
F |
0.022以下 |
高性能フェノールフォーム保温板 |
ネオマフォーム |
|
|
|
※商品名をクリックして、各メーカーHPへ |
|