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当社で行った増改築工事を例に、設計・施工上のポイントと費用明細についてご紹介致します。


和室を洋間への改装工事

解体内容の見直しによるコストダウン

依頼内容
築30年の専用住宅、
1階和室10畳と広縁2畳を洋室の子供部屋への改装

改装前の室内仕様
壁: 真壁(化粧柱のみえている構造)繊維壁仕上げ 
天井: 白木木目プリント合板  
床: 畳の上内カーペット敷き  
広縁: 縁甲板の上カーペット敷き
外部建具: アルミサッシ 内部建具:戸ふすま、障子

当初提出した見積もりは
@内部造作の全てを解体 A新たな木下地の施工
B壁面12.5mm石膏ボード
天井面9.5mm石膏ボード

大壁(柱の露出のない壁)
C全体をクロス貼り仕上げ Dふすま等の建具取り替
という内容でした。

改装前写真

  当初提出見積もり     
no 工事名 金額  
1 解体工事 112,500
2 廃棄物処理 62,500
3 構造建材 75,141
4 フロア材 36,000
5 装飾建材 23,500
6 内部建具 172,437
7 大工施工費 247,500
8 電気工事 52,500
9 クロス貼り工事 67,375
10 塗装工事 0
11 諸経費 40,000
12 消費税 44,473
    933,926

お施主さんの
予算をオーバーしているとのことで、畳からフローリングに変える工事だけ、
ということになったのですが、
そこでふと思った事は、

     『洋間は大壁(柱の露出のない壁) にしなければだめ、
                                 ということもないかな?』
ということでした。

@露出した木部にはペーパーをかけ、浸透系ペイント(ウッドデッキ等の塗装に使う塗料)で塗装
A基本的に解体工事は行わない
B繊維壁部分・天井部分に5.5mm程度の合板をはり、クロス仕上げ

という考え方でプランニングしてみました。うまく収まりそうだな、と思ったのですが、
改装前写真右の欄間(障子のあるところ)は障子をはずすと、
ただ鴨居だけが部屋の中を横断している状態になってしまいます。
また解体すると、
仕口の凹面があらわれてしまいます。

そこで、考えたのがガーデニングでよく使う『ラティスフェンス』、
欄間障子のかわりに取り付けることにしました。(改装後写真右)

改装後写真

改装後写真
お施主様の快諾も得られ、無事工事完了となった訳ですが、
予算書にもあるとおり同じ施工面積でも、プランの考え方によっては
30%以上も価格に開きが出てしまいます。
この施工での最大のポイントは、
『いかに壊さないか』
ということに尽きます。

仕様変更後提出見積もり
no 工事名 金額  
1 解体工事 5,000
2 廃棄物処理 5,000
3 構造建材 54,353
4 フロア材 36,000
5 装飾建材 25,500
6 内部建具 152,500
7 大工施工費 135,000
8 電気工事 52,500
9 クロス貼り工事 67,375
10 塗装工事 40,000
11 諸経費 30,000
12 消費税 30,161
    633,389